リチウム服用中にイブプロフェンを飲めますか?
イブプロフェンなどの抗炎症薬は、血液中のリチウムの量を増やすことがあります。リチウムは安全に使える範囲が狭いため、この向きこそが大事です。頭痛で急を要する前に、担当医と決めておきたい質問です。
このページは教育目的であり、医療アドバイスではありません。ただ、前もって知っておく価値がとくに高い質問のひとつです。落ち着いたときに調べることは、まずありません。調べるのは夜の十一時、頭が痛くて、手にイブプロフェンの箱を持っているときです。
イブプロフェンなどの抗炎症薬は、リチウムの血中濃度を上げることがあります。 向きが大事なので、「相互作用があります」で終わらせずに、はっきり書いておきます。
なぜこの組み合わせなのか
リチウムは腎臓から体の外へ出ていきます。抗炎症薬 — イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナクとその仲間、まとめてNSAIDsと呼ばれる薬 — は、腎臓が塩分と水分を扱うしかたを変えます。その副次的な結果として、リチウムが排出される速さが落ちます。出ていく量が減るので、残る量が増えます。箱に入っている用量は変わっていません。変わったのは、そのうちどれだけが体の中にまだあるか、です。
ほかの多くの薬なら、この程度の変化は気づかれないまま過ぎます。リチウムが違うのは、効く量と害になる量のあいだの幅が狭いからです。音量つまみというより、両側に触れずに通り抜けなければならない戸口だと思ってください。少し横へ押すものは、知っておく価値があります。
アルコールとリチウム で水分の話が出てくるのも、同じしくみです。通っているのは水分と塩分のバランス、そして腎臓からの排出であって、特定の物質そのものではありません。
やっかいなところ
抗炎症薬はどこにでもあり、それを薬だと思っている人はほとんどいません。台所の引き出しにあり、友人のかばんにあり、小さな字で四つの成分が並んだ風邪薬の顆粒にも入っています。だからこそ前もって決めておく価値があります。ここでのリスクは、慎重に天秤にかける判断ではなく、考えずに出てしまう反射だからです。
代わりに案内されることが多いもの
アセトアミノフェン — 地域によってはパラセタモール — が代わりの選択肢としていちばんよく挙がります。抗炎症薬のようには腎臓に作用しないからです。ただしこれは一般的な傾向であって、その人への処方ではありません。ほかに飲んでいるものをすべて見られる担当医か薬剤師に確認してください。薬剤師はまさにこの質問が得意ですし、予約も要りません。
アスピリンは中間にあって、座りが悪いままです。鎮痛のための量で使うならほかの抗炎症薬と同じ扱いにする資料もあれば、アセトアミノフェンの側に置いて、イブプロフェンやナプロキセンのようにはリチウムを動かさないとする資料もあります。その食い違いそのものが、役に立つ情報です。アスピリンは、どちらとも決めつけるものではなく、聞いてみるものだということになります。
いま注意が必要なサイン
リチウムの濃度が上がりすぎると、体はたいていそれを知らせます。新しく出た、またははっきり悪化した手の大きく粗い震え、吐き気、嘔吐や下痢、足元のふらつき、ろれつが回らない、混乱やいつもと違う強い眠気 に気をつけてください。
これは「様子を見ておく」種類の症状ではありません。リチウム中毒は医療上の緊急事態として扱われます。おさまるかどうかを待つのではなく、担当医かただちに119番に電話して、救急車を呼んでください。
受診に持っていく質問
必要になる前に答えが出ているように、「お薬マップ」に書き足しておきましょう。頭痛や熱が出たら、何を飲めばいいですか。 ひとことの質問を一度するだけで、夜の十一時にこれを考えなくてよくなります。
同じ受診で聞いておくとよいのが、ほかにどの薬が同じ経路に働くか、です。一部の血圧の薬や利尿薬がそうなので、答えは覚えておく知識というより、手元に置いておく短いリストになります。
変わらないルール
ここで読んだことを理由に、リチウムを自己判断で中止・開始・調整しないでください。濃度が乱れているかもしれないと思ったら、それはケアチームに連絡することであって、ひとりで加える変更ではありません。
よくある質問
イブプロフェンはリチウムの血中濃度に影響しますか?
上げることがあります。イブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、腎臓が排出するリチウムの量を減らすため、血液中に残るリチウムが増えます。リチウムは安全に使える範囲が狭いので、ほかの多くの薬なら問題にならない程度の変化でも、ここでは意味を持ちます。ご自身の状況については担当医が判断します。
代わりにすすめられることが多い鎮痛薬は何ですか?
アセトアミノフェン(パラセタモール)が案内されることがいちばん多い薬です。抗炎症薬のようには腎臓に作用しないためです。ただし「一般的にそうだ」ということと「あなたの場合もそうだ」ということは別です。ほかに何を飲んでいるかを把握している担当医か薬剤師に確認してください。
アスピリンはどうですか?
資料によって見解が本当に分かれています。鎮痛のための量で使う場合はほかの抗炎症薬と同じ扱いにするものもあれば、イブプロフェンやナプロキセンのようにはリチウムを動かさないとするものもあります。その不一致こそが、どちらとも決めつけずに薬剤師に聞く理由になります。
リチウムが多すぎるときの警告サインは何ですか?
新しく出た、または悪化した手の大きく粗い震え、吐き気、嘔吐や下痢、足元のふらつき、ろれつが回らない、混乱やいつもと違う強い眠気などです。これらは緊急の医療が必要です — リチウム中毒は、様子を見て待つものではなく、緊急事態として扱われます。
ほかの薬も問題になりますか?
同じ腎臓の経路に働く薬はいくつもあり、一部の血圧の薬や利尿薬もそこに含まれます。薬剤師がほかに何を飲んでいるかを尋ねるのは、まさにこのためです。最新のリストを持ち歩き、市販で買ったものも含めて、毎回見せてください。
出典
危機的な状況にある、または自分を傷つけたいと考えている場合、あなたは一人ではありません。今すぐつながれる支援があります。日本では、死にたい・消えたい気持ちがあるときは #いのちSOS 0120-061-338、つらさをひとりで抱えているときは よりそいホットライン 0120-279-338(いずれも24時間・通話料無料)に電話できます。生命や身体に差し迫った危険があるときは 119。それ以外の地域では、地域の緊急サービスに連絡してください — 今すぐ助けを得るに国別の連絡先をまとめています。
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